宿泊予約サイトBooking.com(本部・アムステルダム)の日本法人ブッキング・ドットコム・ジャパン(東京都港区)は2021年5月26日、2020年と2021年4月時点で、人々が7~8月を検索対象期間としてブッキング・ドットコム上で検索した旅行先を分析し、結果を発表した。人々のライフスタイルや価値観に大きな変化が起きた2つの時点を比較した。
日本にいる人々による海外を含めた検索回数は、2020年4月時点では検索数が多いトップ10地域のうち、ベトナムが7地域を占めていた。ブッキング・ドットコムは、「2020年4月時点ではベトナムは新規感染者が少なく、観光目的の入国制限が比較的緩やかだったため人気が集中していた」と分析している。
一方、2021年4月時点になると全10地域が日本国内に差し替わった。ブッキング・ドットコムは「現在の状況を鑑みて2021年は海外ではなく日本国内の旅行を検索する人が圧倒的に多いことが伺える」と分析した。
ただ、相対的に国内の宿泊施設検索数が多くなっているが、海外の状況を見つつイメージを膨らませている人もいるとし、日本にいる人々が検索した海外地域の検索数ランキングを比較したところ2020年と2021年4月時点では10地域中9地域が入れ替わった。
2020年は上位9地域をベトナムが占め、続いてバンコク(タイ)がランクインしていた。一方、2021年では、1位にホノルル(米国ハワイ)、続いてバンコク、マニラ(フィリピン)などと続き、シンガポールは9位に入った。バンコク以外は新たにランクインした地域となった。ブッキング・ドットコムは、「近場の海外旅行に関心が集まっている傾向がある。半数が東南アジアを中心とした南国で、日本にいる人々の旅行欲の変化を色濃く反映した結果だ」と分析した。