三菱重工エンジニアリング(横浜市西区、MHIENG)は、アジア地域での交通システム製品の運行・保守(O&M:Operation and Maintenance)とアフターサービスを強化するため、三菱重工のアジア拠点のシンガポール現地法人Mitsubishi Heavy Industries Asia Pacific Pte.Ltd.(MHI-AP)内に「テクニカルサービスセンター」を新設した。2021年4月5日発表した。
アジア地域での交通サービス事業のハブとして各国既存サービス拠点を統括し、これまで以上にローカライゼーションを図ることで、監督官庁や運行事業者とより密接に連携する。また、デジタル・AI技術を採り入れた遠隔監視や故障予防診断など新サービスの提案も積極的に行っていくという。
MHIENGは、これまでシンガポールではセンカン・プンゴルLRT(Light Rapid Transit)向け全自動無人運転車両システム(AGT)の乗客数の増加に伴う輸送力増強プロジェクトに参画。チャンギ国際空港内のターミナル間を結ぶ全自動無人運転車両システム(APM)を2007年完工し、2019年増強工事を完了するなど継続してO&Mを請け負っている。
シンガポール以外のアジア地域では、フィリピンのマニラ都市鉄道(MRT3号線)の改修・保守を履行中で、2019年運行開始したマカオLRTでも車両の保守業務を遂行するなどしている。