日本郵船は2025年３月24日～28日にかけて開かれたシンガポール最大級の国際海事イベント「Singapore Maritime Week 2025」に参加した。
初日の24日には、曽我貴也社長がオープニングセレモニー内のパネルディスカッション「Market Outlook for Shipping in 2025 and Beyond」に登壇し、アンモニアを中心としたゼロエミッション燃料によって海事産業の脱炭素化を牽引していく姿勢を示した。また、次世代燃料に対応する人材確保の観点から、日本郵船がフィリピンで2007年から現地パートナーと共同運営する商船大学NYK-TDG MARITIME ACADEMYの機能強化について言及した。
２日目の25日には、グループ会社MTIの鈴木英樹社長がパネルディスカッションで、自律運航船に関わる最新の取り組み状況と今後の社会実装に向けた課題および展望について発表した。
３日目の27日のパネルディスカッションでは、六呂田高広次世代燃料ビジネスグループ長が、アンモニア燃料タグボート「魁」や2026年11月竣工予定のアンモニア燃料アンモニア輸送船の開発実績を踏まえたアンモニア燃料船における船員の安全確保について意見を述べた。
３月25日から３日間にわたって特設ブースも出展した。2024年７月にシンガポール海事港湾庁（MPA）と締結したMOUに基づき、脱炭素、デジタル化、人材育成に資する３つの取り組みを動画で紹介したほか、「魁」とアンモニア燃料供給装置であるバンカリングブームの模型を展示した。