在シンガポール日本国大使館は2025年3月24日、旅券(パスポート)の偽変造対策を強化するために顔写真のページにプラスチック基材を用いた「2025年旅券」の発給を開始した。
3月24日(月)及び4月1日(火)において、旅券手数料が変更され、現金納付については申請方法(窓口/オンライン)に応じた手数料が設定された。適用される手数料は申請日が基準となる。
旅券の新規申請等を行う際、従来から戸籍謄本の提出が必要だが、3月24日以降は、マイナポータルでの取得(無料)または日本国内の市区町村窓口での取得(有料)が可能な戸籍電子証明書提供用識別符号(識別符号)を旅券のオンライン申請時に入力する、または同大使館窓口での申請時に持参することで、同大使館で戸籍情報を確認できるため戸籍謄本の紙原本の提出が不要となる。ただし、識別符号の有効期間は発行から3カ月で、また同大使館への旅券申請を行う時点で、申請の翌開館日から起算して5開館日以上の識別符号の残存有効期間が必要という。
識別符号は、旅券申請者本人がマイナンバーカードを持っていなくても、同一戸籍の配偶者・父母・子らがマイナポータルまたは市区町村窓口(本籍地・居住するの自治体等)で取得し、その符号を構成する16ケタの英数字をメール等で旅券申請者に連絡し、これを旅券の申請時に利用することもできる。
識別符号は、有効期間内であれば同一戸籍内の人で何回でも使用できる。家族でまとめて旅券の新規申請等を行う場合は、代表者が1通取得すれば良い。
旅券の切替申請や残存有効期間同一旅券の申請の場合は、氏名や本籍地(都道府県)などの記載事項に変更がない限り、原則として戸籍謄本の紙原本や識別符号の提出は不要という。
在シンガポール日本国大使館は旅券申請時に提出する顔写真の背景色について「旅券への印刷品質向上の観点から白色をおすすめする。ただし、従来通り、薄い青等の背景色による顔写真でも差し支えない」としている。