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第一三共、マレーシアIHHグループのシンガポールNTK社から訴訟の提起受ける

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第一三共は2023年11月22日、IHH Healthcare Berhad(本社:マレーシア、IHH)の100%子会社Northern TK Venture Pte Ltd(本社:シンガポール、NTK社)から、東京地方裁判所において200億円の損害賠償等を求める訴訟の提起を受け、11月13日に訴状の送達を受けた、と発表した。

第一三共の発表によれば、NTK社はインドのFortis Healthcare Limited(FHL社)の株式取得に関連して、第一三共が NTK社による公開買付を妨げた等と主張しているという。

第一三共は「公開買付の停止は、2016年4月29日付のランバクシー元株主に対する仲裁判断に基づき、インド裁判所において、同国の法令に則って当該仲裁判断の執行手続を進める過程で、適正な手続にしたがってインド最高裁判所の指示でなされている。FHL社並びにIHH及びNTK社は、インド最高裁判所やインド市場規制当局に対しても、公開買付を進めることを許可するよう様々な申立を行ったが、その許可は得られておらず、本件を巡っては現在もインドの裁判所において審理中である。したがって、NTK社の主張には根拠がなく、その請求は認められないものと考えている。今後、裁判手続きを通じて正当性を主張していく」としている。

第一三共の担当者はシンガポール新聞の取材に対し、「(NTK社によるインドのFHL社の株式公開買付が成功しても)第一三共に特段の不都合は生じない。ランバクシー元株主が第一三共に対して支払い行うことを命じる仲裁判断がなされており、その手続きを進めていく過程で、ランバクシー元株主がFTL社の株式を保有している関係で、インドの最高裁の指示で、NTK社による公開買付の停止が行われている。今回、第一三共がNTK社の公開買い付けを妨げた旨が主張されているが、第一三共が公開買付の停止を意図したことはなく、飽くまで仲裁手続きの過程でのインド最高裁の指示である」と補足説明した。

IHH Healthcare Berhadには三井物産が出資している。

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