日鉄ソリューションズ(東京都港区)は2022年8月22日、シンガポールのMIND ID Trading Pte.Ltd.(CEO:Victor Kuo)が、金属資源トレーディング事業を支援するコモディティ取引・リスク管理システム『Ratispherd(ラティスファード)』を導入したと発表した。
発表によると、MIND ID Trading社は、シンガポールを拠点として築いたグローバルネットワークを通じ、アルミニウム、銅、錫などの非鉄金属製品を20カ国以上の200社以上の企業に安定的に供給している。ただ、事業拡大に伴う経営基盤強化のために、取引入力から請求書発行までの基幹業務のほか、ヘッジ取引やリスク管理業務などの複雑性の高い業務も含め、主要業務全般のデジタル化を必要としていたという。
『Ratispherd』は、日鉄ソリューションズが15年以上に渡って商社、エネルギー会社へのシステム導入で培ったノウハウをもとに開発したコモディティ取引・リスク管理システムで、2011年に同領域で初の日本国産パッケージ製品として提供を開始した。これまで10社以上の商社、エネルギー会社への導入実績があり、非鉄金属、穀物、エネルギー等のコモディティ取引に関わる幅広い業務(取引管理、在庫管理、損益・ポジション管理など)をサポートしているという。
今回は、プロジェクトの組成から本番稼働まで約2カ月でシステム導入を実現し、2022年5月に本番稼働した。導入後は、日鉄ソリューションズのシンガポール現地法人NS Solutions Asia Pacific Pte.Ltd.と共に、MIND ID Trading社の現地でのオペレーションに即したシステムサポートを提供しているという。