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髙島屋・トランスコスモス、シンガポールJVがショールーミングストア事業開始

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髙島屋とトランスコスモス(東京都豊島区)は2022年3月4日、シンガポールの合弁会社TAKASHIMAYA TRANSCOSMOS INTERNATIONAL COMMERCE PTE.LTD.がショールーミングストア事業を開始すると発表した。

ブランド力や接客サービスを強みとする髙島屋、デジタルトランスフォーメーションのノウハウを持ちデジタルサービス・システム構築を得意とするトランスコスモス、海外への卸・小売販売事業を展開する中で構築したD2C企業との接点を強みとするTAKASHIMAYA TRANSCOSMOS INTERNATIONAL COMMERCE社の3社で、ショールーミング事業のスキームを構築したという。

具体的には、▽ギフトに適した商品をセレクト。専用オンラインサイトで購入した商品は顧客の要望に応じてギフト包装で配送。ソーシャルギフトにも対応し、SNSやメールなどを通じて住所を知らない相手にもギフトを贈ることができる ▽店頭では、専属スタッフが展示商品の説明や専用オンラインサイトの利用方法などのアドバイスを行い、顧客ニーズに合わせたショッピング体験をサポート。また、店内にはオンライン接客専用ブースを設置し、来店できない顧客にも店頭同様に接客対応する(要事前予約) ▽店内に設置したAIカメラからの取得データ、専用オンラインサイトやSNSから得た閲覧データ等を組み合わせた定量分析に加え、専属の販売員が接客での会話を通じて得た顧客の購買意欲や動機などの定性情報を出展企業に提供する。出展企業は今後の製品開発などに活用できる。 ▽専用オンラインサイトはTAKASHIMAYA TRANSCOSMOS INTERNATIONAL COMMERCE社が運営を担い、出展者は店頭用展示サンプルと販売用商品の手配など最小限の準備で様々な顧客との接点を持つことができる――などの特長がある。

「百貨店ならではの接客サービス、ギフト機能を充実させた専用オンラインサイト、D2C企業を中心とした従来の百貨店にはない品揃えを実現することで、百貨店になじみのない顧客との接点を獲得するとともに、新しい価値を提案していく」としている。

第1号店は4月下旬に髙島屋新宿店2階にオープンする予定。将来的には、国内外の髙島屋の店舗に加え、ASEANを中心に髙島屋以外の店舗への出店も目指す。また、同事業で得たD2C企業とのネットワークを、現在TAKASHIMAYA TRANSCOSMOS INTERNATIONAL COMMERCE社で取り組んでいる越境EC事業に生かすことで、出展企業に対し海外販路を提供するとともにインバウンド需要を取り込み、さらなる事業成長に繋げるとしている。

◇TAKASHIMAYA TRANSCOSMOS INTERNATIONAL COMMERCE PTE.LTD.
【代表者】マネージングダイレクター兼CEO 川口 貴明
【所在地】シンガポール:63 Chulia Street 15-01,OCBC Centre East
【 設立 】2015年3月3日
【資本金】1,730万シンガポールドル(出資比率:髙島屋51%、トランスコスモス49%)
【事業内容】ASEANを中心とした流通・小売・EC事業者向けの卸事業、リアル店舗・ECでのショップ運営事業、海外展開する企業向けの支援事業

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