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Wovn Technologies、シンガポールで動的サイト未翻訳箇所自動検出の特許

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Wovn Technologies(東京都港区)は2021年11月15日、開発・運営するWebサイト多言語化ソリューション『WOVN.io』が有する動的サイトの未翻訳箇所を自動検出する技術について、シンガポールで特許を取得したと発表した。申請日は2016年4月4日、登録日は2021年10月5日。同技術に関する特許取得は日本国内、米国に続き3カ国目となる。

発表によると、『WOVN.io』は外国語でページを閲覧したいユーザーがWebサイトにアクセスすると、『WOVN.io』を介して元言語に紐づく対訳を用いて言語変換し、Webサイトは多言語で表示される。過去に対訳として翻訳が完了しているデータをWebサイトに表示する仕組みとなっている。

しかし、動的コンテンツ(会員ページや購入結果画面のように構成は同じでも購入結果、日付など毎回表示内容が変わる)などWeb サイトにアクセスしたタイミングで生成されるページ・項目は、リアルタイムでの翻訳は困難で、未翻訳箇所を検知することが重要となる。同特許技術は未翻訳箇所を自動で検出し、WOVNのサーバーと直接通信して翻訳情報を取得することにより、顧客のWebサイトが常時監視状態となり、動的サイトであっても翻訳をリアルタイムで反映できるようになるという。そして、人力で翻訳を行う場合、他のページでもその人力による対訳を流用可能なため、動的コンテンツで都度生成されるページに対しても、より精度の高い翻訳になるという。

同社の広報担当者は、「ブラウザで利用できるGoogle翻訳などの機械翻訳は、ユーザーが自分の責任で見るものであり、実際に翻訳されて表示される結果もGoogle翻訳が選んだ結果となる。一方、『WOVN.io』では、企業側でブランド意図などをもって翻訳した結果を表示できる。また、人名や作品名などの固有名詞の誤訳を防ぐため、あらかじめ用語集に登録し、正しい翻訳に統一できる」と補足した。

WOVN.ioは、「世界中の人が、すべてのデータに、母国語でアクセスできるようにする」を掲げ、Webサイトを最大43言語・76のロケール(言語と地域の組み合わせ)に多言語化するソリューションで、大手企業はじめ18,000サイト以上で導入されているという。

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