豊田通商のシンガポール完全子会社Toyota Tsusho Petroleum Private Limitedは、日本郵船に舶用バイオディーゼル燃料を販売し、シンガポール港で日本郵船が運航するばら積み船“Frontier Jacaranda”(用船者・英アングロ・アメリカン社)向けに、Ship to Ship方式での供給トライアルを2021年6月11日実施した。シンガポール港で日本企業の外航船舶向けにバイオ燃料が供給されたのは初めてという。
日本郵船によると、“Frontier Jacaranda”は補油の後、南アフリカのサルダナ・ベイまでの試験航行に成功した。日本郵船によるバイオ燃料での試験航行は2019年にロッテルダム港で行って以来2度目となった。
Toyota Tsusho Petroleum社が今回“Frontier Jacaranda”向けに供給したバイオ燃料は、シンガポール産廃食油由来のもので、地産地消に近い形のサプライチェーン構築を図り循環型経済にも貢献する取り組み。「世界最大の舶用燃料市場であるシンガポール港において、温室効果ガス(GHG)削減が期待されるバイオ燃料の調達および常時利用が確立されれば、脱炭素社会にむけた海運業界の課題解決の一助になる」という期待がある。