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大崎電気工業、東テクにシンガポールのビル管理システム事業連結子会社を売却

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大崎電気工業は2021年5月11日開いた取締役会でシンガポールの連結子会社(孫会社)EDMI Limitedが100%所有するQuantum Automation Pte Ltdの全株式を、東テク(東京都中央区)に譲渡することを決議した。譲渡価額は40億円相当の米ドルで株式譲渡実行日は2021年9月30日を予定する。Quantum Automation社は連結対象から外れ、2022年3月期(下期)において関係会社株式売却益として特別利益16.8億円を計上する。

大崎電気工業は2012年にSMB United Limited(現OSAKI United International Pte.Ltd.)を買収後、グローバル市場においてOSAKI United International社の子会社EDMI社が電力量計事業、その子会社Quantum Automation社がビル管理システム事業を展開してきたが、今回、Quantum Automation社を売却することにより、今後「海外における経営資源をグループ中核事業である電力量計事業へ集中する」とした。

具体的には、「売却により得られるキャッシュを、EDMI社の運転資金に充当するとともに、M&A等も含めて有効活用する」という。

3社の概要は下記の通り。

◇EDMI Limited
【所在地】47 Yishun Industrial Park A #01-00 Singapore 768724
【代表者】Chief Executive Officer:How New Seng
【事業内容】電力量計および関連ソリューションの開発・製造・販売
【資本金】5,434万6千シンガポールドル

◇Quantum Automation Pte Ltd
【所在地】9 Senoko Drive Singapore 758197
【代表者】Director and Chief Executive Officer: Ng Cheng Leng
【事業内容】ビル管理システムの設計・設置及び保守
【資本金】200万シンガポールドル
【設立年月日】1979年12月3日
【大株主及び持株比率】EDMI Limited 100%

◇東テク
【所在地】東京都中央区日本橋本町三丁目11番11号
【事業内容】 空調機器、省エネ機器、制御機器の仕入・販売及び関連する据付工事、アフターサービス、計装工事ほか各種工事の設計・施工・保守
【大株主及び持株比率(2020年9月30日現在)】
日本レイ12.87%/ダイキン工業7.31%/BBH FOR FIDELITY LOW-PRICED STOCK FUND(PRINCIPAL ALL SECTOR SUBPORTFOLIO)6.47%/東テクグループ従業員持株会 6.37%/みずほ銀行4.90%/三井住友銀行4.90%/住友商事4.61%/ 草野和幸2.87%/昭和鉄工2.76%/日本マスタートラスト信託銀行株式会社(信託口)2.67%
 

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東テクは2021年5月11日開いた取締役会でQuantum Automation社の株式を取得し、Quantum Automation社とその子会社3社(QAグループ)を、子会社化することを決議した。

Quantum Automation社はシンガポールを中心に東南アジア各国でビルディングオートメーション事業(計装事業)を展開し、QAグループは豊富な施工実績を持つとともに、自社ブランドのビルディングオートメーションシステム及びコア・プロダクトであるDDC(Direct Digital Controller。主に建物に組み込まれている空調設備、電気設備等を制御する装置)を独自に開発するなど高い技術力を持つという。

また、QAグループは、システム提案から施工・保守・メンテナンスまで一貫して提供できる事業体制を構築しており、シンガポール政府の各機関などからも高い評価を得ているという。

東テクは「QAグループを傘下に加えることで、東テクグループのインドネシア現地法人PT Prima Totech Indonesiaとの連携を含め、今後高い経済成長を背景に旺盛な建設需要が期待される東南アジア地域での業容拡大を図る」としている。

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