進出・出資・撤退

ピースリー、シンガポール完全子会社全株式をMBO方式で藤吉社長に譲渡

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デジタルサイネージサービスのピースリー(旧社名・トランザス、代表取締役社長兼CEO 藤吉 英彦)は2021年3月9日開いた取締役会で、シンガポールの完全子会社TRANZAS ASIA PACIFIC PTE.LTD.の全株式を藤吉英彦氏に譲渡することを決議した。藤吉氏は特別利害関係を有するため、定足数に算入されず、議案の審議及び決議も離席した。譲渡金額は127,8万4,378円。株式譲渡契約締結日及び株式譲渡日は2021年3月31日を予定する。

ピースリーは2017年2月1日にTRANZAS ASIA PACIFIC社を設立。当時主力としていたIoT製品及びIoT製品を活用したソリューション事業を進めてきたが、安定的な収益獲得のための体制確立に想定以上の時間を要する結果となり、さらにコロナ禍の影響により東南アジア各国間の自由な渡航が制限され事業の不透明さが増したことで、2021年1月期以降も黒字化が見込めない状況だという。

このため、今後の経営・運営方針について取締役会で協議を重ねた結果、2021年1月期においてピースリーグループの黒字化を必達するには、不採算事業の整理が急務と判断し、TRANZAS ASIA PACIFIC社も整理対象とすることを決めた。

そして、TRANZAS ASIA PACIFIC社事業を代表として運営していた藤吉英彦氏がMBO方式で株式を買い取ることで、双方合意に至ったという。

株式譲渡価額は、第三者算定機関に算定を依頼したが、DCF法を採用した算定結果は株式価値0円となり、DCF法による譲渡価額の算定は困難と判断したため、簿価純資産法を採用した。

株式譲渡による2022年1月期連結業績に与える影響は軽微。

◇ TRANZAS ASIA PACIFIC PTE.LTD.
【 所在地 】7500A BEACH ROAD #08-320 THE PLAZA SINGAPORE (199591)
【 Director】藤吉英彦
【事業内容】省エネ環境Platform事業、IoT製品の販売事業
【 資本金 】30万シンガポールドル、70万USドル
【 大株主 】ピースリー 100.00%
【人的関係】取締役1人を派遣
【取引関係】ピースリーはTRANZAS ASIA PACIFIC社との間に資金貸付等の取引関係があり、貸付資金及び過去の営業取引に係る債権については、株式譲渡後に返済を受ける予定。

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