工学院大学(東京都新宿区/八王子市)は2020年10月25日、11月1日、高大連携の新たな取り組みとして、協定校の都立多摩科学技術高校(小金井市)、都立戸山高校(新宿区)と探究オンラインシンポジウムを開催した。以前は現地で開催していたシンポジウムを協定校2校とのオンライン開催に発展させた。シンガポールの高校Anglo-Chinese Schoolも視聴参加し、研究発表や講演・講評等を通じて交流が行われた。
例年、SSH(スーパーサイエンスハイスクール)指定校を中心に、探究活動の成果に関する口頭発表やポスター発表を行う「探究発表会」が開催されている。工学院大学も会場提供や教員による講演・審査員等を通して支援してきたが、今年度はコロナ禍により探究発表会の延期や中止が続いていた。
2件のシンポジウムでは合計100件を超える口頭発表が行われた。シンガポールの高校生からは「コーヒーかすの何が特別なのですか? 化学組成または構造/テクスチャーですか? これにより、ペルフルオロ化合物を抽出できますか?」などの質問コメントがあったという。
また、コロナ禍で学校外との交流が難しい中、参加者からは「幅広い高校の研究発表を聞くことができた」「双方向のコミュニケーションができて、今回得た意見を今後の研究に生かせそう」といった前向きな感想が寄せられたという。
工学院大学は「探究オンラインシンポジウムを今後も積極的に企画し、理工学教育の推進・充実を目指す」としている。
2021年2月にTSS(Toyama Science Symposium/都立戸山高校)、同年3月に関東近県SSH指定校合同発表会の開催を予定する。