三菱商事ロジスティクスは2023年10月より荷主と船会社をワンストップでつなぐWebマッチングサービスを試験的に提供している。既に参加している7船社(ONE、CNC、KMTC、SINOKOR、HEUNGA、神原汽船、愛媛オーシャンライン)に加え、コンテナ船腹量で世界第4位のCOSCO社(中国)と同20位のSeaLead社(シンガポール)が新たに参加し、より多くの選択肢から海上運賃を確認できるようになった。2023年11月15日発表した。
同サービスは(1)かんたん運賃配信機能 (2)海上輸送マッチング機能――からなる。通関、コンテナドレー手配などの日本国内作業手配代行オプションも追加し、利便性を向上した。
荷主は航路、コンテナタイプなどの簡単な情報を登録するだけで、条件に合う概算の物流費・サービス提案をメールで受け取ることができる。
そして、実際に船積みを検討したい場合は、会員登録(無料)後により詳しい輸送情報を入力することで、各船会社の海上運賃見積一覧を作成、航路・輸送日数などの詳細とあわせて一画面で比較できる。船会社の集荷キャンペーン情報も掲載されているため、いつでも最新の情報をもとに最適な船会社を選択でき、コスト削減に繋げることができる。船積み申し込み(ブッキング)をシステム上で行うこともできる。
◇トライアル概要
【対象】九州(沖縄を含む)発着のFCLコンテナ貨物
【期間】2023年10―11月(暫定)
三菱商事ロジスティクスは「現在、コンテナ船の輸送環境は落ち着きを見せているが、いつ何時事態が急変するかは誰にも予見できない。荷主のサプライチェーン安定化に貢献するため、デジタル技術を活用した新しいプラットフォームサービスを開発した。博多港/大分港/志布志港/那覇港など、九州エリア発着のコンテナFCL貨物を取り扱う荷主は、この機会にぜひ試してほしい」と呼び掛けている。
三菱商事ロジスティクスの担当者はシンガポール新聞の取材に対し、「トライアル段階ということもあり、全国展開せずに、九州発着に限定してスモールスタートした。トライアル期間の結果を社内でレビューし継続の是非を判断する」と答えた。