川崎汽船は2019年6月5日、「“K”Line Group 環境アワード2019」表彰式を開催し、優秀賞に輝いた “K” Line Ship Management(Singapore)Pte Ltd.(KLSMシンガポール社)による「海洋生物多様性への意識づけ(サンゴ植樹活動サポート)」活動を含む、独創性・難易度・環境貢献度・継続性・波及性などに優れた最優秀賞2件、優秀賞5件の活動を、明珍幸一社長が表彰した。
KLSMシンガポール社は、シンガポール政府が後援するシスターズ諸島海洋公園での海洋生物多様性保護のためのプログラム"Plant-A-Coral initiative"において、若いサンゴ5体が苗床からRUE(Reef Enhancement Unit)に移植される分の寄付を行った。また、同海洋公園の潮間帯に生息する生物の豊かさを体験するツアーに5人が参加するとともに、四半期ごとに刊行する社内報QSHE Bulletin.に記事「気候変動が海洋生物多様性に与える影響」を掲載し、海上職を含むKLSM全職員の間で認識を高めたことが評価された。
Capt. Amit Bhattacharya氏(QSHE General Manager)は、珊瑚が大気中及び水中の二酸化炭素を吸収し酸素を供給するとともに、小さな生物の栄養分となる有機物を作っていることや、成長した珊瑚が生物の住み家となり、海洋生物の多様性を高めていることなどその役割の重要性を強調したうえで、「海運会社としてSDGs 14 "Life Below Water"(海の豊かさを守ろう)に対する社会的責任を果たす一助になると考えている。引き続き活動を続けていきたい」と今後の抱負を語った。
同社は、グループ役職員が取り組む優れた環境保全貢献活動を表彰する同アワードを2015年創設した。「青く美しい海を次の世代に伝える使命を果たすため、これからも積極的に環境保全・生物多様性保全に貢献していく」としている。