帝人は2019年6月13日、豪・食品ベンチャー企業ヘルシー・グレイン社とスーパー大麦「バーリーマックス」のシンガポールなどでの独占販売契約を締結したと発表した。同社はシンガポール新聞の質問に対して「(発売開始の)具体的な時期は未定だが、シンガポールの企業と連携を図り、早期の商品発売を目指す」と答えた。
「バーリーマックス」は、豪・連邦科学産業研究機構が開発した非遺伝子組み換え大麦で、βグルカンやフルクタンなどの水溶性食物繊維やレジスタントスターチ(難消化性でんぷん)を豊富に含む。
帝人は、2015年2月ヘルシー・グレイン社と日本国内での「バーリーマックス」独占共同開発契約締結以来、日本で臨床試験や素材特性を活かした製品開発、認知度向上に向けたマーケティング活動などを展開し、国内販売を拡大してきた。さらなる事業拡大に向けグローバル展開が不可欠との判断から、今回、シンガポール、インドネシア、タイ、台湾、韓国、中国における独占販売契約を締結した。
帝人は「これらの地域には、日本と同様に米を食べる習慣があり、健康意識の高まりにより機能性穀物の消費量が増えていることなどから、当社初めての『バーリーマックス』海外展開に適していると判断した。当面、マーケティング活動に注力し、地元企業との連携による製品の早期発売や、日本からの加工食品輸出などの展開を目指す」としている。