日本政府観光局(JNTO)は2020年8月21日、2020年7月の訪日外国人数(推計値)を発表した。
訪日シンガポール人数は10人で、前年同月比100%減となった。2019年7月は2万1,716人だった。JNTOは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の拡大により、日本政府による上陸拒否、検疫強化、査証の効力停止等の対象となっていることや、3月23日以降実施されていた海外滞在者に対するシンガポールへの入国規制が継続されていること、日本への直行便が引き続き大幅な運休・減便となっていることなどの影響と分析した。一方、8月13日の日本・シンガポール外相会談で国際的な人の往来再開に向けた段階的措置として「ビジネストラック」及び「レジデンストラック」の9月開始を目指すことが合意されたとし、期待感を示した。
周辺国では、マレーシア人は10人未満で、同比100%減となった。2019年7月は2万2,957人だった。JNTOは、COVID-19の拡大により、日本政府による上陸拒否、検疫強化、査証の効力停止等の対象となっていることや、3月18日以降発令されている活動制限令による出国禁止が継続していること、日本への直行便が引き続き大幅な運休・減便となっているなどが影響したと分析した。一方、8月14日の日本・マレーシア外相会談で両外相が国際的な人の往来再開に向けた段階的措置として「レジデンストラック」の9月上旬開始で一致したとことに期待感を示した。
インドネシア人は50人で、同比99.8%減となった。2019年7月は2万5,215人だった。JNTOは、COVID-19の拡大により、日本政府による上陸拒否、検疫強化、査証の効力停止等の対象となっていることや、3月3日以降インドネシアにおいて、日本への渡航警戒レベルの引き上げ等がされていること、日本への直行便が引き続き大幅な運休・減便となっているなどが影響したと分析した。
訪日外国人数全体は同比298万7,389人(99.9%)減の3,800人で、10カ月連続で前年同月実績を下回った。COVID-19の拡大により、日本において検疫強化、査証の無効化等の措置が引き続き取られていること、また、多くの国においても海外渡航制限等の措置が取られていることなどが4カ月連続で、22市場全てで訪日外客数がほぼゼロに近い数字となる要因となったと分析した。