NTTおよびNTTグローバルデータセンター（東京都千代田区、NTT GDC）と東京センチュリー（東京都千代田区）は、インドにおけるデータセンター事業の運営協業をナビムンバイエリアに拡大する。シンガポールに新設する中間持株会社（SPV）を通じて、NTT Global Data Centers NAV２ Private Limited（NAV２社）が保有するデータセンター事業にかかる資産等を共同保有する。今後、データセンターを順次建設し、インドでのデータセンター事業の拡大を図る。３社が2021年11月８日発表した。
発表によると、AI・ビッグデータの活用などによるデータ通信量の拡大に伴い、インドにおけるデータセンターの市場規模は10年後に10倍になることが予測されている。投資効率の最大化とデータセンター事業への投資拡充に向けた更なる協業推進を目的に資産保有会社のNAV２社をNTT GDCと東京センチュリーが共同で運営するとともに、インド・ナビムンバイにおいて新たにデータセンター２棟の建設開始を決定した。さらに、今後もNAV２社を通じて、インドで累計最大13棟のデータセンターの建設を計画する。
NTTは、データセンター市場のグローバルな需要拡大に伴い、データセンター建設に関する投資と資産保有機能を統括する会社としてNTT GDCを設立。既に世界20以上の国・地域でデータセンターを運営しており、インド国内でも現在、10カ所のデータセンターを運営、総建物面積約14万㎡と86MWの電力を提供しており、今後も220万㎡、166MWのデータセンターの開発を計画している。
東京センチュリーは2020年２月にNTTと資本業務提携。2021年８月にはNTT GDCとの協業第一弾となるインド・ムンバイでのデータセンター事業運営における協業を開始した。
◇スケジュール（予定）
【 SPVの共同出資契約締結日 】2021年12月
【 SPVへの共同出資日 】2021年12月
【データセンター２棟の建設開始予定日】2021年12月
【 データセンター２棟の竣工予定日 】2023年７月
東京センチュリーは2021年11月８日開いた取締役会で、保有するNTT Global Data Centers NAV2 Private Limited（NAV２社）株式の50%をNTT グローバルデータセンターのシンガポールの連結子会社NTT Global Data Centers Holding Asia Pte.Ltd.（NTT GDC HC社）に譲渡するとともに、シンガポールに新設する中間持株会社（SPV）に東京センチュリーとNTT GDC HC社が各持分（50％ずつ）を譲渡することを決議した。NAV２社は東京センチュリーの子会社ではなくなり、特定子会社から外れる。
東京センチュリーからNTT GDC HC社への株式譲渡価額は約79億円。株式譲渡契約締結日は2021年11月を予定し、株式譲渡実行日は2021年12月を予定する。2022年３月期連結業績への影響は軽微という。
◇NTT Global Data Centers NAV2 Private Limited
【 所在地 】Lighthall‘C’Wing, Hiranandani Business, Park, Saki Vihar Road,Chandivali, Mumbai, Mumbai City, Maharashtra, India, 400072
【 代表者 】Sharad Sanghi（Managing Director）
【事業内容】IT サービス業、設備賃貸業
【 資本金 】10,285,100千ルピー（約150億円）
【設立年月日】2021年２月10日
【 大株主 】東京センチュリー株式会社 99.9％ ※譲渡前
◇NTT Global Data Centers Holding Asia Pte.Ltd.
【 所在地 】８ Kallang Avenue #15-01/09, Aperia, Singapore 339509
【 代表者 】Kimura Takeshi（Managing Director）
【事業内容】情報技術コンサルティング（サイバーセキュリティを除く）
【 資本金 】２億4,957万3,540シンガポールドル（約194億円）
【設立年月日】2020年11月６日
【 大株主 】NTT Global Data Centers Corporation 100%